夜中に目が覚めるのはなぜ?
予防・対策方法は?
夜中に目が覚めて眠れないことがありませんか?これは不眠症の症状の一つ、中途覚醒の可能性があります。せっかく早めに眠りについても、しっかりと眠ることができない日々が続くと悩んでしまいますよね。では、なぜ睡眠の途中で目覚めてしまい、再入眠できなくなってしまうのでしょうか。最近では若い世代にも増えている中途覚醒の考えられるいくつかの原因と、予防方法、また途中で目覚めてしまった時のおすすめの対処法について解説します。
更新日:2024/3/11
中途覚醒・夜中に目が覚めてしまう要因は?
中途覚醒により夜中に目が覚めてしまう要因は何なのでしょうか。
一晩に3回~5回、脳波活動が活発になるレム睡眠と呼ばれる状態があります。その影響で目覚めても、その後すぐ寝つけるようであれば問題ありませんが、再入眠しようとしても覚醒してしまい、寝付けなくなる、すぐに目覚めてしまうなどの場合は、中途覚醒の可能性があります。似た症状に「早朝覚醒」がありますが、こちらは通常起床時間の30分~2時間前くらいに目覚めてその後入眠できなくなる症状です。
中途覚醒は、特に高齢者に多いとされてきましたが、最近では20代や30代の若い世代にも増えており、性別では男性よりも女性の方が多いといわれています。中途覚醒が起きる要因として考えられるものは、次のようなものがあります。
ストレス
夜中に目が覚めてしまう原因の一つには心理的なストレスが挙げられます。質の良い睡眠を得るためには、バランスのとれた自律神経の働きが重要となります。自律神経には交感神経と副交感神経の2つがあり日中には交感神経が優位に働くことによって活動的になり、睡眠時になると副交感神経が働きリラックスした状態で入眠します。ところが、日中に起きた仕事やプライベートの出来事でストレスを溜めてしまうと、交感神経が刺激され脳を興奮させてしまいます。このようにストレスが要因となり、睡眠の質が低下し、夜中に中途覚醒しやすくなってしまうことが考えられます。
生活リズムの乱れ
生活リズムの乱れが中途覚醒につながっている可能性もあります。人の体の中には体内時計と呼ばれるものがあり、朝起床時に光を浴びることによって体内時計が動き出し活動的になります。そこから14~16時間程度経つと今度は睡眠時に覚醒のリズムを調節してくれる「メラトニン」というホルモンが分泌されるようになります。このメラトニンが増えると眠気を感じるようになりますが、働いている時間や生活のリズムが不規則であると、体内時計が狂いやすくなり分泌量にズレが出てきます。例えば、夜勤や交代勤務が多い職種などの場合は、体内時計の進み方と反対になるため生活のリズムが乱れ、中途覚醒しやすい状況が作られてしまいます。
うつ症状
うつ病の症状がある方は、中途覚醒の症状が出やすいといえます。うつ病になると、強いストレスや不安などをきっかけに、気持ちが落ち込んでしまう状態が続き、精神的な症状だけでなく、肉体的な疲労感や、動悸、食欲の変化などが症状としてあらわれることもあります。このような症状が起きるうつ病などの精神疾患は、自律神経が乱れやすくなるため、中途覚醒を含めた不眠症を伴うことがあります。
夜中に何度も目覚めることの他にも、熟睡できない、日中の眠気などの症状が起こることも少なくありません。うつ病に伴って服用している治療薬の影響で眠れなくなっていることも考えられるため、症状が気になる場合は早めに医師に相談することをおすすめします。
アルコール摂取の影響
アルコール摂取の影響も考えられます。眠れないときに、お酒を飲むと寝つきがよくなると言われることがあり、確かに適量のアルコール摂取は寝つきを早くするというイメージがあります。ですが、アルコール摂取後に肝臓で代謝されてできる「アセトアルデヒド」という物質は、深い眠りから浅い眠りに導きやすいとされており、入眠して3時間ほどで目が覚めてしまうこともあるため、睡眠の質を下げるというデメリットもあります。また、アルコールには利尿作用があるため、睡眠中にトイレに行きたくなり目が覚めることもあります。このように中途覚醒が起きやすい状況を作り出すアルコールの過剰摂取には注意が必要です。
睡眠時無呼吸症候群
夜中に目が覚める原因の一つとして睡眠時無呼吸症候群が挙げられます。睡眠時無呼吸症候群は、眠っている間に上気道が狭くなり、一時的に呼吸が止まったり、止まりかけたりする状態を繰り返す病気で一晩の睡眠中に30回以上、あるいは1時間に5回以上の無呼吸がある場合は、睡眠時無呼吸症候群の疑いがあります。無呼吸は酸欠状態が続くため睡眠の質が低下しやすく、疲労が慢性化しやすくなります。睡眠時無呼吸症候群は、寝ている間の出来事であるため自分で気付きにくいですが、放置していると高血圧や心筋梗塞、脳梗塞を引き起こす危険性もあるので、無呼吸症候群が疑われる場合は、早めに専門の医師へ相談することをおすすめします。
眠れないことがストレスになり悪化することも
中途覚醒が数週間続くと「自分は不眠症なのでは?」と不安に思うかもしれません。眠れなかった当初の原因は仕事などの悩みだったはずが、いつの間にか不眠そのものをストレスに感じて眠れなくなってしまうこともあります。不眠症の治し方で頭がいっぱいになり、「この快眠方法を試せば、必ず眠れるようになるはず」と過敏になり、不眠が悪化してしまう可能性があります。快眠方法を取り入れる際は、「自分のリラックスタイムの習慣になったらいいな」という程度にして、ストレス溜めないように心がけることも大切です。
夜中に目覚めてしまったら
夜中に目覚めてしまった場合は、まずはゆっくり深呼吸をして心を落ち着かせましょう。ツボ押しや、体の負担にならないような軽いストレッチなどを行いリラックスすることも大事です。ツボ押しやストレッチは、筋肉を緩めて血流を良くするだけでなく、自律神経を整えてくれるので入眠しやすくなるというメリットもあります。その他にもストレスを軽減させる効果がある睡眠用のサプリなども市販されています。一度ベッドを離れてみて心地よい音楽を聴いたり、脳を興奮させないような本を読んだりして穏やかに過ごしてみるのも良いでしょう。例え眠りにつけなくても、思い悩まずに、自分に合ったリラックス方法を見つけていくことが大切です。
ー眠くなる方法について詳しくはこちらをご覧くださいー
睡眠環境を整えて質の良い睡眠を
中途覚醒を防ぐコツは、生活習慣の改善に加えて睡眠環境を整えることが大切です。たとえば、遮光カーテンを付けて外からの光を避ける、エアコンを使って室内の温度や湿度を調整する、よい睡眠を導くための寝具を活用する、などでリラックスするのも良いでしょう。フランスベッドでは、心地よい眠りに導くための様々な寝具を取り扱っています。参考までにぜひチェックしてみてください。
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良質な睡眠のためには枕の存在は欠かせません。SFピロープラスは、仰向け時に後頭部を包み込んでくれる「ヘッドフィットゾーン」に加えて、横向き時にも方や首を支える「サイドフィットゾーン」も兼ね備えている枕です。また、「ショルダーフィットゾーン」は肩や頸椎にフィットする硬さに調整されています。それぞれの寝方にフィットする形状のため、ストレスを感じずに寝返りを打てる枕です。
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まとめ
中途覚醒は、20代~30代の若い世代にも増えてきており、ストレスや生活リズムの乱れなど様々なことが原因になって起きていると考えられます。眠れない状態が続くことそのものがストレスになってしまい、日中の生活や仕事のパフォーマンスにも影響が出てしまう可能性もあります。不眠を解消するためのポイントは、心も体もリラックスモードにさせることです。ご紹介した方法を試したり、よりよい睡眠へ導く寝具を選んでいただきしっかり眠れるようにしましょう。気にしないようにしていたら自然に不眠が治ったということもありますので、ゆったりとした気持ちを持つことも大切です。