

眠気を覚ますツボ
簡単にできる眠気解消法を紹介
突然襲ってくる睡魔のせいで頭が働かず日中でもぼーっとして勉強や仕事に集中できずはかどらないことがありませんか?
そんな日中の眠気に効果的な対策として「眠気覚ましに効くツボ」があります。眠気を覚ます即効力のあるツボを押せば短時間で効果を発揮するかもしれません。
今回は眠気覚ましのツボ押しの効用、おすすめの5つのツボ、簡単にできるツボ押しの方法と日中に眠気を感じた時に効果的な対策方法や、睡眠の質をよくするポイントについても詳しく解説します。
更新日:2024/12/13
眠気覚ましに効くツボは?
日中、睡魔に襲われると仕事や勉強、家事などの能率が上がりません。そんなときに、眠気覚ましに効くツボを正しく押すことができれば眠気を覚ますことができるかもしれません。
ここではツボ押しの効果、中衝(ちゅうしょう)、合谷(ごうこく)、太陽(たいよう)、睛明(せいめい、)風池(ふうち)という5つの眠気に効くツボとその具体的な押し方を紹介します。
仕事中や勉強の合間などでも人目を気にせず試すことができる即効性のあるツボですので、眠気がある方は気軽に試してみてください。

ツボ押しの効果
そもそもツボとは、東洋医学の気の考え方がもとになっています。
体の中に張り巡らされている「経絡(けいらく)」というエネルギーが巡る道の上にある「経穴(けいけつ)」という気の出入り口のようなものをツボと呼んでいます。
WHO(世界保健機関)によるとツボは361種類に統一されており、特に足裏・手・耳はツボが集まる場所と言われています。ツボを押すことで神経の道筋がうまく機能し、血液やリンパの流れがよくなり頭がスッキリして眠気覚ましになります。それ以外にも気の流れがよくなるので、脳や内臓などを刺激して体の不調改善も期待できます。自律神経にもつながっているため、ツボ押しにより心身へのよい効果も見込まれます。
1. 中衝(ちゅうしょう)
最初に紹介する、中衝(ちゅうしょう)というツボは、手の中指の爪付近に位置し、爪の生え際から2〜3mm下側(親指寄り)にあります。
ツボ押しの効果としては、眠気覚まし、ストレス解消、リラクゼーションなどが期待できます。

【押し方】
- 反対側の手の親指と人差し指を使って、中指を上下で挟んで持ちます。
- 深呼吸しながら約10秒間、強く中衝(ちゅうしょう)を押します。
- 左右で各3セット繰り返します。
中衝のある中指を反対側の指で強めにつまんで押しながら、左右に小刻みに半回転させるとツボ押し効果が高まります。中衝は、心臓の働きと関係があるので刺激すると血液の循環がよくなるため、瞬間的に強い痛みを感じる程度までツボ押しするのが眠気対策としておすすめです。
2. 合谷(ごうこく)
合谷(ごうこく)は、手の甲側の親指と人差し指の骨が合わさっている部分のくぼみにあるツボです。
合谷に刺激を与えると気の巡りが向上し、眠気が覚める効果に加え、自律神経を整える働きがある万能のツボで、疲労回復や集中力アップなども見込めます。

【押し方】
- 親指と人差し指を大きく広げます。
- 反対側の手の親指と人差し指でツボをはさみます。
- 人差し指側に向かって親指で強めに(少し痛みを感じる程度)約10秒間押します。
- ゆっくり離します。
- 両手で3〜5回ずつ繰り返します。
ツボを刺激するときは、親指の側やツボの中心点を押すのではなく、人差し指のほうに向かって押し込むイメージで行うようにしましょう。ツボ押しする際のポイントとしては、少し痛いと思うくらいの強めの力で押すのが良いでしょう。
3. 太陽(たいよう)
太陽(たいよう)は、こめかみの両側からやや目尻寄りにあるツボで、眉尻の延長線上のくぼみのことです。
眠気対策として知られるツボですが、他にも目の疲れ・かすみ目・充血などの目の疾患全般に効果があると言われ、頭痛の治療にも用いられます。

【押し方】
- 太陽のツボに両手の指の腹を当てます。
- 1分程度ゆっくりと優しく押し上げます。
まず眉尻からの延長線の下がったところにあるくぼみ(太陽)を両手の人差し指を使って、くぼみ下側の角に当てます。そしてそれぞれの指で骨に引っかけるイメージを持ちながら前方へ押し出すようツボ押しをしましょう。
4. 睛明(せいめい)
睛明(せいめい)は、左右の目頭の内側から少し上方に位置するツボで、目頭と鼻骨の間でくぼんでいる箇所にあたります。
眠気を覚ます他に、眼精疲労やかすみ目、めまいや頭痛などにも効果があります。

【押し方】
- 睛明に両手の親指か中指の腹を当てます。(または目を閉じて親指と人差し指で両方の睛明をつまんでもよい)
- 鼻方向に向けて指で約5秒押します。
- 指を離します。
- 上記を1分ほど続けます。
左右の目頭の少し上方のくぼんだ部分に指を当て、奥に向けてではなく鼻の方向に押してください。晴明は目の近くにあるため、目を傷つけないように力を入れ過ぎず、優しく軽く押しながら力加減を調整することが重要なポイントです
5. 風池(ふうち)
風池(ふうち)は、首の後方にある2種類の筋肉「僧帽筋」と「胸鎖乳突筋」の中央の位置にあり、後頭部の髪の生え際付近にある左右のくぼみのことで、邪気がたまりやすい箇所と言われています。
眠気覚ましの他に、疲れ目、頭痛、肩コリ、疲労回復や風邪のひき始めにも効きます。

【押し方】
- 風池を両手の親指で押さえ、残り4本指で頭部の左右を支えます。
- 親指に力を加え上方へ持ち上げるように約5秒間刺激します。
- 親指をゆっくり離します。刺激を5回程度繰り返します。
名前のとおり、僧帽筋と胸鎖乳突筋の中央に位置する場所にある池のようなくぼみの風池。くぼみ付近の骨の裏側に両手の親指を当てたまま、骨の裏側へ指を入れ込むような感じで押し上げるのがポイントです。
日中の眠気に効果的な対策方法
日中に強い眠気を感じるのは、体や脳など心身の疲れのサインかもしれません。睡魔の原因としては、睡眠の質の悪化や睡眠不足が挙げられます。その他には、食後に眠気が生じやすい特性、体内時計の乱れ、ホルモンバランスの変動、薬の副作用、睡眠障害や病気の一症状などが要因になる場合もあります。
もし睡眠障害や病気の疑いが考えられるなら、一度専門医に相談した方がよいでしょう。
昼間に異常な睡魔に襲われないようにするには、普段から睡眠環境を見直すことが大切です。
必要ならば、同居する家族などの協力を得て生活習慣を整えるようにしましょう。
次に睡眠の質をよくするポイントをまとめました。

【睡眠の質をよくするポイント】
- 起床/就寝時間を決める
- 規則正しい生活を送る
- 朝日を浴びる
- 夕方に有酸素運動をする
- ゆっくり入浴する
- 寝る直前に避けること:
食事・入浴・飲酒・喫煙・カフェイン摂取・スマホ/パソコン操作・TV/動画視聴・ゲームなど - 環境を整える:
- 寝室 → 温度・湿度・明るさ/光・空気・音などを調節する
- 寝具類 → ベッド・マットレス・布団・毛布・タオルケット・シーツ・枕など、体に適したものを購入する
- 服装 → 夏は通気性、冬は保温性がよい素材を選ぶ
睡眠の質を向上させる方法について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください
快眠のためのグッズについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください
眠くなるツボについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください
まとめ
日中に眠気が襲い、職場や学校などで居眠りをして困ることがないように、座ったままでも押すことができる、眠気を覚ます効果のある5つのツボを紹介しました。手のツボは中衝(ちゅうしょう)と合谷(ごうこく)、顔・頭部にあるツボは太陽(たいよう)・睛明(せいめい)・風池(ふうち)です。正しい押し方でツボに刺激を加えれば、眠気覚ましの効果が得られますので覚えておきましょう。
このようにツボ押しは眠気防止のために役立ちますが、そもそも日中に眠くならないように睡眠の質を向上させることが重要です。そのためには、毎日の起床時間と就寝時間を決め、食事や入浴も決まった時間に済ませるなど、規則正しい生活習慣を心がけましょう。夜更かしは避け、朝は朝日を浴びてから活動を始めると生活のリズムが整いやすくなります。また、寝る直前には食事、入浴、飲酒、カフェインの摂取を避け、テレビやスマホ、パソコンなども控えましょう。これらのことを意識することで質の高い睡眠を確保し、日中の眠気を予防することができます。

この記事の監修者
鶴田雅之
サンテグループ総院長
地方国立大学を卒業後、柔道整復師養成学校に入学。
1999年柔道整復師免許を取得。
2000年7月に福岡県福岡市博多区にて【サンテ整骨院】を開業。
1日100人前後の患者さんに対応し、現在では3院の整骨院を運営中。
骨格の歪みと筋肉のアンバランスから生じる体の不調に対する施術を得意とし、腰痛・肩こり・坐骨神経痛・自律神経失調症など延べ10万人の患者対応を行う。座右の銘は、【千里の道も一歩から】。