濡れたマットレスの乾かし方とは

マットレスは水に弱い

前提として、「マットレスは水に弱い」ということを留意しておきましょう。これは、多くのマットレスに使用されるウレタン素材（またはラテックス）が、水が染み込むと品質が劣化してしまう性質を持っているためです。また、金属製のスプリングマットレスの場合、スプリングが錆びて、ひどい場合にはスプリングユニットの故障の原因になります。おまけに、マットレスは乾燥させることが困難で、一度水が染み込むと中々乾きません。染み込んだ水はウレタンを劣化させるだけでなく、そのままカビを発生させる原因にもなります。不注意でマットレスを濡らしてしまった結果、「マットレスを廃棄せざる得なくなる」という可能性もあります。以上のことから、マットレスは水に濡らせないことを前提に使用する必要があるのです。

濡れたマットレスの対処方法

たとえマットレスが水で濡れてしまっても、適切に対処すれば被害を抑えることができます。例えば、マットレスに水やジュースをこぼしてしまった場合は、濡れタオルで汚れを取り除いた後、乾いたタオルで水分を取り除くのが理想です。汚れが落ちない場合は、濡れタオルに中性洗剤を染み込ませたうえで使用するのも手です。マットレスの側生地（外側を覆う布地）の着脱が可能であれば、取り外したほうが汚れをより除去しやすいでしょう。

また子供のおねしょのように、マットレスを尿で濡らしてしまった場合、水気や汚れを取り除いても臭いが残ってしまうこともあります。尿はアルカリ性のため、臭いを中和させる場合は、酸性の性質を持つクエン酸水を使用しましょう。マットレスの尿で濡れた部分にクエン酸水をスプレーでシュっとかけるだけで、嫌な臭いを抑えることができます。クエン酸はスーパーの洗剤売り場やホームセンターで購入できますが、入手が難しい場合はお酢と水を混ぜた酢酸水で代用しても構いません。臭いを除去した後は、スプレーで濡れた部分を乾いたタオルで拭き、水分を取り除いてください。

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マットレスの乾かし方

乾いたタオルで丹念に拭いたとしても、マットレスに染み込んだ水分は完全に除去できません。そのため、処置を終えたマットレスはすぐに使用せず、乾燥させてから使うようにしましょう。マットレスを乾燥させるには、室内の風通しの良い場所に立てかけておくだけで構いません。これは、水に濡らしてしまった時以外にも、日常的なマットレスの湿気対策として有効な方法です。1ヶ月に1度くらいの頻度で行えば、マットレスに湿気が溜まりにくくなり、品質の劣化を防ぎやすくなります。

ただし、梅雨や雨天による影響で湿度が高い日は、時間をかけてマットレスを干しても上手く乾きません。対策としては、エアコンの除湿機能や扇風機などを使うことで、湿度の高い日でも効率良くにマットレスを乾かすことができます。このほかにも、ふとん乾燥機やドライヤーを用いてマットレスを乾かす方法もありますが、耐熱性に劣るマットレスの場合は品質が劣化してしまう可能性もあるので、使用を控えたほうが賢明です。自然乾燥でも、十分にマットレスを乾かすことができます。

とはいえ、重いマットレスを立てかけて乾燥させるのは大変な作業なので、頻繁に行うことは難しいかもしれません。そんな時は、湿気を吸収してくれる除湿シートをマットレスの下に敷いておくのも良いでしょう。

マットレスが濡れるのを未然に防ぐ方法は？

マットレスの湿度対策は先に挙げた通りですが、マットレスが直接的に濡れてしまうのを防ぐ場合は、水に強い寝具を使用するのが効果的です。例えば、マットレスを覆うシーツやベッドパッドを防水機能の備えたものに交換すれば、万が一飲み物や水をこぼしてしまったとしても、マットレスに水分が染み込むのを防ぎやすくなります。上記で紹介した除湿シートや防水シーツ、防水パッドは寝具店やインターネットを通じて販売されているため、容易に手に入れることができます。

ですが、防水機能を備えた寝具を使用すると、寝汗や熱気がこもって寝苦しさを助長してしまうケースもあります。睡眠の質を低下させないためにも、防水性に加えて通気性や透湿性などを備えた寝具を購入することをおすすめします。