折りたたみベッドの
メリット・デメリットは?
選ぶ理由やおすすめ商品をご紹介
折りたたみベッドの最大のメリットは限られたスペースを有効活用できることですが、それ以外にも知っておきたいポイントは多数あります。その一方で折りたたみベッドは何年くらいもつのか、実用性はどうなのかといった疑問も出てくるかと思います。本コラムでは折りたたみベッドのメリット・デメリットをはじめ、選び方のコツやおすすめ商品まで詳しくご紹介します。ぜひ購入の参考にしてください。
更新日:2025/11/13
折りたたみベッドとは
折りたたみベッドとは、その名のとおり折りたたんでコンパクトに収納できるベッドのことです。
木製・金属製のベッドフレームを二つ折りにできるものが主流で、限られたスペースを有効に使いたい方や来客用の寝具として必要なときだけ使用したいという方に人気があります。
畳んでコンパクトにすることができるベッドの他に、昼間はソファとして使用できるソファベッドも広い意味で折りたたみベッドの一種と考えてよいかもしれません。
折りたたみベッドのメリット
折りたたみベッドにはどのようなメリットがあるのでしょうか。折りたたみベッドのご購入をお考えの方のために具体的なメリットを4つご紹介しますので、是非参考にしてみてください。
部屋のスペースを有効活用することができる
部屋のスペースを有効活用することができるのが折りたたみベッドの大きなメリットです。使わないときに折りたたんでしまえるので、ベッドを常に置いているときと比べると部屋の圧迫感を減らすことができます。ワンルームや1Kなど一人暮らしで限られた広さしかない場合や、家族と暮らしている方でも自分の部屋のスペースを有効活用したい場合にはおすすめです。
来客時や、趣味の作業をするためのスペースを確保する以外に、在宅ワークが多い場合は、ベッドを折りたたむことで仕事時間とプライベート時間を切り替えても良いでしょう。
来客用のベッドとしても役立つ
折りたたみベッドは来客用ベッドとして使用できるのもメリットのひとつです。家族や友人など来客があるときだけ出して使用し、来客がないときはたたんで部屋の端に寄せたり、押し入れやクローゼットに収納したりすることができるものもあります。普段自分が生活している空間を邪魔することなく利用できるのが最大のメリットといえるでしょう。来客用として固定式のベッドを置くほどのスペースはないけれど、来客が頻繁にありしっかりとベッドで睡眠をとって欲しい方におすすめです。
移動が簡単なので、掃除や模様替えがしやすい
キャスターがついているものは移動が簡単なので、掃除や模様替えがしやすいのもメリットです。ベッド下はホコリが溜まりやすい場所ですが、折りたたんでベッドを移動させると床面を空けることができ、掃除もしやすいでしょう。ベッドを移動させることで風を通すことができ、湿気対策にもなります。また、固定式ベッドの場合は重量があるため一度設置してしまうと部屋の模様替えをしにくいですが、キャスター付きの折りたたみベッドならレイアウト変更もスムーズに行えます。
ソファなど他の家具との機能を両立することができる
折りたたみベッドの中には折りたたむとソファとして使えるソファベッドタイプや、リクライニングするタイプなどもあり、収納せずにソファやカウチとして使用することができます。
ただし、折りたたみベッドでリクライニングができる商品の中には、いろいろな機能が簡易的につくられたものもあり、寝心地や座り心地に難がある場合もあります。利用用途などをしっかり吟味して選ぶと良いでしょう。
折りたたみベッドのデメリット
折りたたみベッドのデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。折りたたみベッドのデメリットを4つご紹介しますので、こちらもご購入の際の参考にしてみてください。
寿命が短い傾向がある
一般的なベッドよりも寿命が短い傾向があるのがデメリットのひとつです。使われる素材や構造、使用頻度などで異なりますが、比較的安価で軽量な商品が多いため、中には全体の強度が低いものがあります。使用していくうちに金属製の折りたたみベッドの溶接部分が外れてしまったり、ガタつきなどが出てきたりと、想定より早く劣化してしまうこともあるので安全性のしっかりした商品を選びましょう。
寝心地が良くない場合がある
寝心地が良くない場合があるのもデメリットです。マットレス付きのものでも、構造上折り目部分に繰り返し負荷がかかるため使用しているうちにその部分がへこみやすくなったり、硬さの変化で寝心地が悪くなったりするなどの異変を感じやすいかもしれません。また、付属しているマットレスは折りたたみやすいように薄く軽量に作られているタイプが多く、底付き感が生じて腰や肩などが痛くなることもあります。
ベッド下を収納スペースとして活用しづらい
折りたたみベッドの場合ベッドの下を収納スペースとして活用しづらいのもデメリットになります。当然ながら可動する折りたたみベッドは、ベッド下に収納ボックスや物を置いてしまうと、それが障害となって折りたためなくなってしまいます。
また、ベッド本体を折りたたむときに、枕や掛布団などの他の寝具は別の場所に収納する必要がありますのでスペースのない部屋の場合は困ってしまうこともあるでしょう。このように寝具の収納スペースのことも考えておく必要がありますので、気をつけてください。
おしゃれなデザインが少ない
折りたたみベッドは普通のベッドに比べると種類が多くないのでその分デメリットとしておしゃれなデザインが少なくなります。固定式ベッドなら様々なフレームや素材、組み合わせなどで自分好みのインテリアにできる魅力がありますが、折りたたみベッドは、その機能性のみを重視している場合が多く、価格も抑えめであるためシンプルな形、素材、色合いのものが中心となってしまうという欠点もあります。
折りたたみベッドが向いている人の特徴
ここまでに挙げたメリット、デメリットから折りたたみベッドはどのような人に向いているのかを下記項目にまとめました。あてはまる項目が多い方は折りたたみベッドが比較的向いていると言えるでしょう。
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部屋が狭い・スペースが限られている方
一人暮らしなどで、部屋がワンルームや1Kなど限られている方は就寝スペースと生活スペースを手軽に作れる折りたたみベッドが最適といえるでしょう。
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来客用ベッドが欲しい方
来客が多い方で、日常は他のベッドを使っているけれど、来客用にベッドを用意しておきたい方は収納性が高い折りたたみベッドが良いでしょう。
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介護や添い寝など夜間の付き添いをする方
介護などの理由で長く家族の寝室に泊まり込む必要があるときなどに、簡易な折りたたみベッドがあると便利です。
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引っ越しが多い方、必要な期間が限定されている方
短期的な赴任、学校への進学などで環境がよく変わる方は、固定式ベッドよりも移動が簡単な折りたたみベッドが適しています。
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ベッドの掃除を楽にしたい方
ベッド下の湿気やホコリを気軽に掃除したい方には折りたたみベッドが向いています。
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模様替えを気軽に行いたい方
頻繁に部屋の模様替えを行いたい方は移動のしやすい折りたたみベッドが良いでしょう。
折りたたみベッドの選び方
折りたたみベッドを選ぶ際、どのようなポイントを重視すべきでしょうか?ここでは素材やタイプでの選び方、サイズでの選び方、機能面での選び方についてそれぞれ詳しく解説していきます。
これらの項目を意識しながら選ぶと、選択肢を絞ることができ、自分に合った折りたたみベッドが見つかりやすくなるでしょう。
素材やタイプで選ぶ
素材やタイプは折りたたみベッドを選ぶ場合に重要なポイントとなります。
例えば、湿気対策や通気性の良さを求めるのであれば、すのこタイプがおすすめになります。毎日たたむことを想定している場合には、軽量設計のものがよいでしょう。省スペース性を重要視するなら多機能型の折りたたみベッドがおすすめです。このように用途によって素材やタイプの選び方が変わってきます。
すのこタイプ
すのこタイプの折りたたみベッドは、すのこをベースにしていることから通気性のよさが期待できます。通販サイトなどでは、すのこに脚がついただけの安いものから質の良い木材を使用して構造にも工夫があるものなどもあり、幅広いラインナップから選ぶことができます。比較的軽量で扱いやすい物が多いのも特徴です。また、金属製のフレームにすのこタイプの床板(とこいた)が付属しているものも多く見受けられます。
マットレス一体型タイプ
マットレス一体型タイプは、折りたたみベッドはとにかく手軽なものが良いと考えている方におすすめです。ベッドフレームとマットレスが一体になっているため、敷布団やマットレスを別途購入する必要がなく比較的費用も抑えられます。寝心地にこだわる方には不向きですが、特に気にならない場合には良いでしょう。
フレームタイプ
マットレスが付いていないフレームタイプの折りたたみベッドは、メッシュ素材やスチール製の床板が使われていることが多く、軽量で通気性が良いのが特徴です。好みに合ったマットレスや布団を組み合わせて使用できるので、自由に寝具を選びたいという方はこのタイプが良いかもしれません。フレーム自体はコンパクトに収納できるため、限られたスペースを有効活用したい方や来客用など必要なときだけ使用したい方におすすめですが、マットレスや敷き布団の収納場所を確保する必要があります。
ソファベッド・リクライニングタイプ
多機能性を重視するなら、ソファやカウチとしても使えるタイプがおすすめです。ベッドを片づけるのではなく、ソファやカウチとして利用できれば家具の数を減らすことができます。リクライニング機能があるものはカウチとして使うことで楽な姿勢でくつろぎ時間を過ごすことができますし、ソファベッドタイプはデザインが豊富なので自分好みのインテリアにすることもできるでしょう。
サイズで選ぶ
折りたたみベッドのサイズは、メーカーやベッドの構造・機能などによってある程度違うものの、基本的には1人用のシングルサイズが最も多く、その他にコンパクトなセミシングル程度のサイズやセミダブル程度のゆとりがあるものも販売されています。折りたためるという特殊な構造から2人以上での使用は想定されていないことが多く、ダブルサイズ以上のベッドはあまりありません。サイズで選ぶときは、子どもや小柄な女性が使用する場合ならセミシングルやシングル、体が大きい方ならセミダブルくらいの幅のものを選ぶと良いでしょう。
機能面で選ぶ
折りたたみベッドには、折りたたんで移動する・収納する以外にも様々な機能が付いているものがあります。例えば引っ越しが多いなどの理由で、頻繁に折りたたみベッドを移動したり持ち運んだりする場合は、スムーズに移動しやすいキャスター付きのものが便利です。キャスター付きは、日当たりの良い場所に移動して天日干ししたいとき、模様替えなどでベッドの位置を変えたいときなどにも役立つでしょう。
リクライニング機能が付いた折りたたみベッドもあります。日常的にベッドの上でリラックスする時間が欲しいときにはリクライニング付きがおすすめです。背もたれや脚部の角度調整を行えるので、タブレット鑑賞や読書するときにも便利です。湿気や寝具の蒸れなどが気になる場合は、通気性の良いすのこ板や穴あき板などが付いている折りたたみベッドが良いでしょう。
様々な機能がありますので自分にとって快適性、利便性が高くなる機能を検討して選びましょう。
折りたたみベッドのおすすめ
フランスベッドでは、ベッドメーカーならではの寝心地にこだわった折りたたみベッドを展開しています。フレームとスプリングマットレスがセットになったロングセラー「パンテオン」シリーズの他、ソファからベッドに切り替えて使えるソファベッドは、機能性とともにデザイン性にもこだわっています。
パンテオン
パンテオンシリーズは「折りたたみベッドは寝心地が良くない」という概念が変わるようなしっかりとした本格的な寝心地を実現した折りたたみベッドです。フレームに合わせて収納できる2分割マットレスにはフランスベッド独自の高密度連続スプリング®のマットレスを採用、キャスター付きで移動がしやすくスペースの有効活用もできるおすすめの商品です。
ワーモⅢ
ワーモⅢは、昼間は「ソファ」、夜は「ベッド」の2つの役割を1台で叶えるソファベッドです。シングルサイズとセミダブルサイズがあり、ソファとベッドの切り替えが誰でも簡単にできます。手前に引き出すスライドレール構造なので、ソファの背もたれを壁際に寄せたまま引き出してベッドにすることができます。限られたスペースしかないという方にもぜひおすすめしたい商品です。
折りたたみベッドの処分方法
不要になった折りたたみベッドの処分方法には、自治体の粗大ごみとしての回収の他に、自分で解体して可燃・不燃ごみとして出すなどの方法があります。ベッドの大きさや使われている素材などによっては回収方法が異なる場合もありますので、まずは自治体に問い合わせて確認しましょう。折りたたみベッドの状態によってはリサイクルショップや不用品回収業者などに引き取りを依頼するのも良いかもしれません。
まとめ
折りたたみベッドについてメリット、デメリットや選び方などをご紹介してきました。スペースの有効活用、移動のしやすさが折りたたみベッドの最大のメリットですが、逆にその分寝心地や耐久性が劣るものも多いというデメリットもあります。それぞれのライフスタイルに合った、使いやすい折りたたみベッドを選んでみてください。
この記事の監修者
フランスベッド株式会社
インテリア営業企画部 新規営業開発室課長
上村英樹
スリープアドバイザー/スリープアドバイザー講師/電動ベッドアドバイザー/羽毛フィッティングアドバイザー
大阪経済大学経営学部を卒業後、1997年フランスベッド株式会社に入社。関西エリアで25年以上営業業務を経験後、インテリア事業本部へ。現在はベッドやマットレス、羽毛布団など広範囲にわたる商品知識と接客経験を活かし、スリープアドバイザー研修や新入社員研修等の社内研修講師を務める。




