みんなの布団の疑問
Q
エンボス加工とは?メリット・デメリットを教えて
更新日:2018/10/1
A
エンボス加工とは、生地の表面に凹凸をつける加工方法です。衣類や日用品などさまざまな製品に用いられていて、寝具においては、主に布団やタオルケット、敷きパッドなどに施されています。エンボス加工がされている生地の特長は、さらりとした肌触りです。凹凸が汗を吸ってくれるため、夏場におすすめです。ここでは、そんなエンボス加工について詳しく解説していきます。
エンボス加工の方法について
生地の表面に凸凹をつけるエンボス加工ですが、その加工方法は繊維によって異なります。合成繊維の場合には生地を型で両面から圧迫して熱を加えます。再生繊維や天然繊維の場合には、樹脂を凹凸状に付着させます。
エンボス加工を施した寝具のメリット
それではエンボス加工を施した寝具におけるメリットを説明していきましょう。エンボス加工の大きなメリットは、生地の吸湿速乾性が向上する点です。生地の表面に凹凸ができることによって、生地表面の空気に触れる面積が増えます。その結果、生地に吸収された汗が通常より発散されやすくなるのです。また、さらりとした肌触りもメリットになるでしょう。エンボス加工をした生地は、空気に触れる面積は増える一方で、肌に接触する部分の面積は、加工前よりも減るのです。つまり、寝ている間に汗をかいても生地が肌に張りつきにくくなります。
エンボス加工を施した寝具のデメリット
ここまでメリットを紹介してきましたが、エンボス加工にはデメリットもあります。大きなデメリットとしては「冬には向いていない」ということでしょう。エンボス加工を施した生地は、生地表面から熱が逃げていく性質があるため、保温性が低下しやすくなります。つまり、エンボス加工がされた寝具は暑いシーズンでの使用には効果を発揮しますが、冬にはあまり向いていないのです。
エンボス加工以外にもさまざまな加工方法はある
エンボス加工以外にも似たような加工方法を施した生地はございます。一例を以下に紹介します。
■サッカー
経糸に収縮率の違う糸を配列し織ったものがサッカー生地です。エンボス加工と同様に、さらりとした肌触りのため春夏のシーズンに最適です。
■ワッフル織
ワッフル織ではマス型の凹凸を生地表面に織ります。吸水性に優れているのが特長です。生地表面の模様がハチの巣に似ていることから、蜂巣織とも呼ばれています。
■リップル
生地を部分的に強く縮ませて凹凸を作るリップル。リップルはさざ波という意味です。丸い模様など自由に調整することが可能です。ここまで寝具におけるエンボス加工について紹介してきました。暑いシーズンには、エンボス加工の施された寝具を使ってみてはいかがでしょうか。