みんなの布団の疑問
Q
羽毛布団が暖かい理由は?
更新日:2018/10/1
A
羽毛布団の暖かさは、布団の性質や構造、側生地の種類などが関係しています。ここでは、羽毛布団が暖かい理由について、詳しく紹介していきます。
暖かさには羽毛の性質が関係
羽毛布団が暖かいと感じるのは、羽毛の性質が関係しています。布団に使われる羽毛は、寒いと膨らんで開き、たくさんの空気を含みます。そして、体温から伝わった熱を逃がさないようにしているのです。この性質は、良質な羽毛ほど顕著に表れます。例えば、グースダウンはダックダウンに比べて暖かい傾向にあります。その理由は、グースはダックよりも体が大きいため、羽毛のサイズも大きく、空気をたくさん取り込めるからです。空気を含有する力が高いほど保温性が高くなるので、グースダウンを使った羽毛布団はとても暖かくなります。
構造にも暖かさの秘密があります
羽毛布団の暖かさは、キルト構造によって生み出されます。キルト構造には、内部で羽毛が一部に偏るのを防ぎ、全体的な暖かさを保持する役割があります。羽毛布団で使われているのは、主に立体キルト構造です。キルト部分のマチによって羽毛が全体に行き渡り、熱が逃げるのを防ぎます。キルトが2層式になっているツインキルトでは、羽毛の偏りが少なくかつ空気の層が増すため、より高い保温性を発揮できるのです。
側生地によっても暖かさは変わります
側生地は、布団の暖かさを決める重要な役割を担っています。側生地のなかでも、特に暖かいと感じるのが天然素材のシルクです。シルクは、もともと蚕の繭(まゆ)から作られています。幼虫を守るため、繭内の湿度や温度を快適に保つ働きがあるのです。また、側生地の素材だけでなく、生地の織りかたによっても布団の暖かさは異なります。布団生地でよく使われる「サテン織り」は、しなやかさと柔らかさに優れています。身体と布団の密着具合も抜群で、ほどよく布団が体温を吸収して暖かさを保ってくれるのです。