マットレスは日本製と外国製で違いはある？

日本製ベッドやマットレスの特徴

価格に比例して高品質

日本製のベッドやマットレスは、耐久性や素材の安全性を重視して作られています。職人の手によって製造されているものも多く、その品質の高さから海外で輸入販売されることも少なくありません。その反面、品質の高さに比例して、ベッドやマットレスの値段が高めに設定されていることもしばしばです。もしも、寝具を国産のもので統一しようとすると、相応の出費が必要となります。とはいえ、長期的な使用を考慮して作られているので、修理や買い替えの頻度が少ないという点では、結果的に支出を抑えられるかもしれません。

日本の風土や住宅事情に合わせた設計

日本製のマットレスは、日本の風土に合わせて設計されているものが多くなっています。とくに日本は、高温多湿で湿度の高い国として知られているため、マットレスも湿気をためにくい通気性や吸湿性が重視される傾向にあります。これはマットレスだけに限らず、国産の寝具全般に言えることです。例えば、湿気がこもりにくい「すのこベッド」や、吸湿性に優れた「畳ベッド」などは、湿度の高い日本の気候に合わせて作られたベッドと言えます。

また、日本は人口密度と比較して国土が狭く、海外と比べても住宅事情が悪いと言わざるを得ません。そのため、国産の寝具や家具は、住宅の狭さを感じさせないように設計されているという特徴があります。二段ベッドや収納ベッド、ロフトベッドのように、空間を活かす設計のベッドは多く、限られたスペースで快適に過ごせるように工夫が施されています。

硬めのマットレスが多い

加えて、日本製のマットレスの多くは、硬めの設計に作られています。これは日本人に、柔らかいマットレスよりも硬めのマットレスを好む方が多いためです。日本の風土と日本人の好みに合わせて作られているため、国内で日本人が使う場合においては、日本製のベッドやマットレスを選ぶのは合理的な選択と言えるのではないでしょうか。

外国製のベッドやマットレスの特徴

値段や品質に差が出やすい

外国製のマットレスは、値段や品質に差が出やすいのが特徴です。中には、生産性だけを重視した粗悪なベッドやマットレスが市場に出回ることも少なくありません。安価という点では、生活費を節約したい1人暮らしの方に向いているかもしれませんが、長期的な使用を想定している場合は、寝具メーカーや商品の評判を確認してから購入するのをおすすめします。米や欧州のように、古来よりベッドやマットレスを使い続けてきた国においては、寝具メーカーも数多く存在します。ひとくちに外国製と言っても、販売されるマットレスの種類が多いぶん、値段や品質にも差が出やすいのです。

老舗メーカーの商品が多い

先に挙げた通り、ベッドやマットレスを使用してきた歴史があるため海外には高品質なベッドやマットレスを作る老舗メーカーもたくさんあります。50年以上の歴史を持つベッドメーカーもあり、使いやすいベッドやマットレスを製造しています。メーカーごとに扱っている商品は異なりますが、日本にはないフレームデザインや厚みのあるマットレスがあるので、こだわりのある方は海外のベッドやマットレスの購入を検討しても良いかもしれません。

販売する国に合わせて寝具を製造することも多い

日本製と外国製のそれぞれに特徴はありますが、あくまで傾向の話です。メーカーによっては、使用される国の気候や、国民の体型、寝具の好みなどに合わせて、メーカーの本国とは異なる仕様のベッドやマットレスを販売しているケースも少なくありません。これは、日本製と海外製の両方に言えることで、先に挙げた特徴がそれぞれで当てはまらないことも多いのです。

ベッドやマットレスを選ぶ際に、日本製か外国製かという区分だけで判断するのは得策ではありません。具体的な仕様を確認せず、身体に合わないものを選んでしまった結果、かえって睡眠の質が下がってしまう可能性もあります。自身や家族にとって最適なベッドやマットレスを選ぶためには、使用している素材や機能の詳細などを必ず確認してから購入してください。