眠りの疑問 -睡眠について- SLEEP FAQ
Q
マットレスにおける体圧分散とは
更新日:2020/03/26
A
マットレスを選ぶとき、何を参考にして選べばいいのでしょうか?マットレスは、種類によって硬さや通気性が異なり、選び方ひとつで、寝心地や睡眠の質に大きな影響を及ぼします。今回はマットレス選びで、とくに重要視される「体圧分散」について紹介しましょう。
体圧分散とは
体圧分散とは、身体にかかった圧力を分散させることで、マットレスの性能を表す目安として使用されています。例えば、身体を横にして眠る姿勢になると、頭や腰、ふくらはぎのように身体の出っ張った部分に対して強い圧力がかかります。そのまま眠ってしまうと、強い圧力のかかった部分の血流が悪くなったり、痛みによって熟睡できなくなったりします。場合によっては、腰痛や肩こりを引き起こしてしまうこともしばしばです。
このように身体の出っ張った部分に圧力が集中している状態を「体圧が分散していない状態」と言います。硬くて体圧分散に優れないマットレスを使用し続けるのは、身体に強いストレスを与え続けるのと同じです。
体圧分散に優れているマットレスとは
「体圧が分散している状態」というのは、寝た時にマットレス全体に対して均一に圧力がかかっている状態のことです。一般に体圧分散に優れているのは柔らかいマットレスです。頭や腰、踵のように圧力の集中しやすい部分だけが深く沈み、身体全体がマットレスに密着するので、身体の出っ張った部分に対して強い圧力がかからず、痛みや血行不良が起こらないように感じられるでしょう。また、低反発ウレタンフォームを使用したマットレスも、体圧分散に優れています。
しかしながら、体圧分散に優れているだけでは寝心地が良いマットレスとは言えません。
柔らかすぎるマットレスは睡眠の質を下げる
体圧分散に優れていても、柔らかすぎるマットレスはかえって睡眠中に身体を痛める原因となります。身体が深く沈み過ぎてしまい、睡眠中の姿勢を安定させることができないため、寝返りがしにくくなります。適度に寝返りをうつことができず、姿勢を悪くしたまま眠ってしまうと、これもまた腰痛や肩こりを引き起こしてしまう原因となるのです。
さらに、柔らかすぎるマットレスは、身体を沈ませすぎて、身体とマットレスを完全に密着させてしまいます。身体とマットレスが密着したままだと、湿気や熱気がこもりやすくなり、寝苦しさを悪化させてしまいます。
体圧分散の良さだけでは判断できない低反発マットレスの品質
低反発マットレスとは、跳ね返す力が弱いウレタンフォームを使用したマットレスのことです。マットレスの表面を手で押し込むと、ゆっくりと時間をかけて元の形状に戻っていきます。跳ね返す力が弱いぶん、衝撃を吸収する力に優れているため、どんな姿勢になっても身体を優しく受け止めてくれるのが特徴です。ただし、質の悪い低反発マットレスは、体圧分散だけが優れていることが多く、そのようなマットレスを選んでしまうと、寝返りの打ちにくさや通気性の悪さが目立つ場合があります。通気性が悪いと寝汗が蒸発しにくくなり、マットレスやふとんにカビが生えやすくなってしまいます。
おすすめは高密度スプリングマットレス
このように、体圧分散の優れたマットレスがすなわち「良いマットレス」ではないことがご理解いただけたと思います。
必要なのは体圧分散の「良さ」よりも「バランス」なのです。体圧分散の良さだけに注目して、品質の悪いマットレスを選んでしまわないようにご注意ください。
フランスベッド社の高密度連続スプリング®マットレスは、この体圧分散のバランスについてきちんと考慮されたマットレスです。「表面は柔らかく中はしっかりの三層構造」によって腰と背中をしっかり支えます。
バランスの取れた硬すぎず柔らかすぎないマットレスが、快適な睡眠を約束してくれることでしょう。
寝心地の良し悪しは個人の好みによる部分が大きく、マットレスの種類と特徴を見極めたうえで最適なものを選ぶのが理想です。自分に合うマットレスを選ぶためには、実際に横になって寝心地を確かめられる家具店やショールームに足を運び、様々なマットレスを試していただくことをお勧めします。
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