眠りの疑問 -睡眠について- SLEEP FAQ
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寝言を言うのはなぜ?原因や寝言を言う人の特徴、対処法をチェック
更新日:2024/05/27
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睡眠中の寝言は、愉快な言葉や意味不明な言葉であることも多く、時に笑い話の種になったりします。しかし、自分の寝言を気に病んだり、家族の寝言に悩んでいる方もいるかもしれません。今回は、睡眠中に発する寝言の原因と対処法について紹介していきます。
寝言を言うのはなぜ?
寝言とは、人が寝ている間に無意識に発する言葉や音のことです。寝言は、①睡眠中に見ている夢に反応して何かを喋る。②強いストレスや不安感によって寝言が増える。③朝方やレム睡眠時など、眠りが浅いときに言葉を発する、などのことから、夢への反応を含む「感情」や「ストレス・不安」を反映するものと考えられています。
寝言で笑ったり、怒りの言葉を発したりしても「睡眠中に何かを喋っていた」と自覚している方は少なく、周囲の人間によって知らされることがほとんどです。自覚しにくいうえ、見た目にも原因が解りにくいことから、「なぜ寝言を言うのか」原因をはっきりと特定するのは難しいことと言えます。
乳幼児のような子供は、起床中に起きた出来事を頭の中で整理する働きとしての寝言を発します。これは身体の成長に伴うものなので、ほとんどの場合は夜泣きと同様に自然に治っていきます。
また、眠りが浅くなるタイミング(朝方やレム睡眠時など)は、脳が活動しています。この状態のときは年齢に関係なく寝言を発しやすくなります。
寝言を改善する方法
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快眠できる環境を作る
強いストレスによって寝言を発している場合は、睡眠環境を整えることで寝言を改善できる可能性があります。使用している寝具の見直しを行い、より快適なもの、身体にあったものに買い替えしたり、寝室の温度や湿度を調節したり、ぐっすりと眠れるように配慮しましょう。寝苦しい環境化においては、眠りも浅くなりやすく、寝言の頻度が増えてしまうことも考えられます。
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生活習慣の改善を試みる
このほか、生活習慣の改善を試みるのも良い方法でしょう。食生活や栄養バランスの改善、運動不足の解消なども質の高い睡眠のために欠かせない取組みです。眠る前にアロマを焚いたり、リラックスできる音楽を聴いたり、睡眠の質を高める対策を行いましょう。反対に、眠る前にカフェインを摂取したり、高温の湯に浸かったりするような、睡眠の質を下げてしまう行為は控えた方が賢明です。
寝言を言うのは危険な症状?
病気が原因で起こる寝言もあり、それには注意が必要です。
寝言が頻繁で大声だったり、奇声を発するなどの場合、「睡眠時随伴症」の可能性があります。睡眠時随伴症とは、睡眠中に起きる異常行動の総称を指す言葉で、寝言以外には夜尿や歯ぎしり、夢遊病(睡眠時遊行症)などが該当します。この睡眠時随伴症は、子供や大人を問わず症状が表れます。また、「睡眠時無呼吸症候群」や「ナルコレプシー」のような病気を患っている場合にも、大声で寝言を言うことがあります。
寝言がひどく、個人で改善できない場合は、睡眠の専門医に相談をしてみると良いでしょう。
寝言を初めとした睡眠時随伴症や睡眠障害の治療を担う医療機関は数多く存在します。医療機関に相談をすることで、個人で対策を行うよりも確実性の高い治療を行うことができるでしょう。通える距離に睡眠時随伴症を扱う専門の医療機関が無い場合は、神経科や精神科、神経内科でも相談を行うことができます。