眠りの疑問 -睡眠について- SLEEP FAQ
Q
質の高い睡眠のための呼吸法とは?
更新日:2018/10/01
A
夜布団に入っても目が冴えてしまうことが多い人もいますね。
改善策はいろいろありますが、そのうちの1つに、
正しい呼吸法を身につけるという方法もあります。
なんだかイライラしたり、頭の中が興奮していたりして、
何度も寝返りを打ってしまう、
そんな夜が続くのであればぜひ呼吸に注目してください。
質の高い睡眠のために試したい、おすすめの呼吸法を紹介します。
自律神経の乱れ
私たちの体は日中「交感神経」が働き、いわゆる興奮状態や緊張状態を作って過ごします。一方、夜は心身ともにリラックスさせる「副交感神経」が優位になり、ゆったりとした気分で過ごします。こうしたバイオリズムが、質の高い睡眠をサポートしてくれるのです。しかし現代人は、夜遅くまで仕事をしたり、強い光を浴びたりしているので夜になってもなかなか休息モードへ切り替えができません。そうして睡眠の質も低下し、自律神経が乱れていくという問題に発展していくのです。
腹式呼吸がなぜいいのか?
そこで睡眠の質を上げるのにぴったりの呼吸法が「腹式呼吸」です。腹式呼吸とは、吸う息でお腹をふくらませ、吐く息でお腹をへこませる呼吸法です。腹式呼吸法の効果には自律神経の乱れを改善し、副交感神経を整えてくれるので心身ともにリラックスさせる効果があります。
腹式呼吸のやり方
- 背筋を伸ばして胸を軽く開き、鼻からゆっくりと息を吐いていきます。お腹の中の空気をすべて出すイメージで、おへそが一番へこむところまで息を吐き切ります。
- へこませたお腹を緩め、鼻から息を吸っていきます。少しずつお腹に空気を送り込むように、3~5秒かけてゆっくり吸います。お腹がだんだんとふくらんでいくことを確認しましょう。
- ゆっくりと口から息を吐いていきます。お腹の中の空気をすべて出し切るメージでおこないましょう。
- この 1 ~ 3 までを10回ほど繰り返します。
おすすめの呼吸法その1 4-7-8呼吸法とは
簡単そうに思える腹式呼吸ですが、普段肺呼吸をしていたり、浅い呼吸をしていたりすると、正しく腹式呼吸をすることは難しいと感じるのではないでしょうか。腹式呼吸の1つである「4-7-8呼吸法」という呼吸法は、世界的に有名な健康医学研究者のアンドルー・ワイル氏が発案したもので、簡単に誰でもおこなえる呼吸法として多くの人に取り入れられています。4-7-8呼吸法の特徴は、息を完全に吐き切って、さらに鼻からゆっくり息を吸うことから正しい「腹式呼吸」ができる点です。脳波がα波に変化するため、すっきりと頭が冴えたり、眠りに入りやすい状態になったりするといった効果が期待されています。
4-7-8呼吸法のやり方
- 息を完全に吐き切る。
- 鼻から息を吸いながら4つ数える。
- 息を止めて7つ数える。
- 8つ数えながら息をゆっくり吐き出す。
おすすめの呼吸法その2 代替鼻孔呼吸法とは
代替鼻孔呼吸法は、ストレス解消にベストな呼吸法です。鼻からの呼吸を交互にするヨガの呼吸法の1つであり、深い安堵感をもたらします。
代替鼻孔呼吸法のやり方
- 右側の鼻を閉じて、左側で息を吸い込む。
- 左側を閉じて、右側から吐き出す。
- 次に、右から吸い込み、左から出す。
- ゆっくりと深く、片側で吸って、もう片側で吐くという呼吸を続ける。
おすすめの呼吸法その3 呼吸をカウントする方法とは
呼吸をカウントする方法とは、呼吸するたびに呼吸した回数を数え、呼吸だけに集中する方法です。疲労感を感じていたり、心が落ち着かなかったりする場合に効果が期待できます。自分に気持ちを集中させる訓練にもなるでしょう。
呼吸をカウントする方法
- 普通に息を吐く。
- 吸うときに「1」とカウントし、ふたたび息を吐く。
- また息を吸うとき「2」とカウントします。
- これを「5」まで数えたら「1」へ戻ってカウントする。
- この一連を5回繰り返します。
とても簡単そうに思われる呼吸法ですが、意外と集中力が切れて数が分からなくなるものです。数が分からなくなったら「1」に戻って最初から始めましょう。
以上、質の良い睡眠をとるのに効果があるとされる呼吸法を紹介しました。神経がピリピリして眠れないと感じるときには、この呼吸法を試してみてはいかがでしょうか。